現場監督が工程管理を早くマスターするには?工程表の作り方も解説!
現場監督とは、工事現場の進行を指示したり、安全確保、費用調整したりする重要な存在であり、工事全体の司令塔のような役割があります。現場監督の施工管理は大きく4つの業務の大別でき、その一つである「工程管理」は全工程に影響を与えるポイントです。そこで本記事では、現場監督が工程管理をすばやく覚えるためのコツなどを解説します。
現場監督が使用する工程表とは
現場監督は、工事の進行を管理・指示したり、適正な安全を確保できているか確認したり、さらには工事にかかる費用を調整したりと業務内容が多岐に渡ります。現場監督のいない状態で工事を進めると、作業スケジュールが思うように進まなかったり、安全管理が十分でないまま工事を進めることになったりしてさまざまなトラブルにつながるため、工事を安全かつスムーズに進めるには現場監督の存在が欠かせません。
現場監督の行う管理業務は大きく4つに分けられ、「工程管理」「安全管理」「原価管理」「品質管理」が挙げられます。中でも工程管理は、工事の全工程に影響する重要なポイントであり、業務をこなせるようになるませには時間がかかります。そして、工程管理を行うときはさまざまな工程表が使用されます。たとえば、ガンチャート工程表は横軸に達成率、縦軸に作業名を記載しており、どの作業がどれくらいの進捗状況なのか一目でわかる工程表となっています。バンチャート工程表は横軸に日付、縦軸に作業名を記載し、どの作業をいつ行うのかがわかる工程表です。
そのほか、ネットワーク工程表やグラフ式工程表、工程管理曲線などの工程表があり、複数の工程表を作成・管理しながら工程管理を進めていきます。工程表ごとに把握できる作業のポイントが異なるため、複数の工程表を用いることが一般的です。
新人現場監督が工程管理をすばやく覚えるには
工程管理の業務内容は幅広く、新人の現場監督がすぐに習得できるものではありません。しかし、一人前の現場監督になって早く活躍したいと考える方もいるでしょう。新人の現場監督が工程管理をすばやく習得するには3つのコツがあります。
まず、全体の工期を把握することがコツの一つです。工事完了までの全体の流れを把握できていれば、先のことを考えて行動できるようになります。仮に工事の工程を把握していなければ、トラブルが起きた時の対処法がわからずより大きなトラブルにつながる可能性があるため、適切な対処をするためにも全体の工期を把握しておくことが求められます。
次に、工期全体を把握したうえで、各工事の詳細を把握することが2つ目のコツです。たとえば、一口に内装工事といってもクロスの施工や電気工事、設備の取り付けなどさまざまな工事が行われるため、いつどのような工事が行われ、どの工程に何日かかるのかを把握しておくとスムーズに工程管理が進みます。
3つ目のコツは、短い工期の現場で工程表を作成してみることです。数週間程度で終わる工事の工程表を作成してみて、上司や先輩にチェックしてもらいましょう。最初から完璧な工程表を作成するのはむずかしいですが、短い工期の工程表作成からスタートすることで、修正や改善をくり返せば精度の高い工程表作成が可能になり、工程管理をできるようになります。
工程表を作ってみよう!簡単に作成する方法はある?
先に解説した通り、工程表にはさまざまな種類があり、ベテランの現場監督でも作成するのは簡単ではありません。経験の浅い現場監督なら、なおさら時間がかかるでしょう。そこで、効率的に工程表を作成する方法として、施工管理アプリまたはExcelテンプレートを活用する方法が挙げられます。
施工管理アプリには、工程表作成や工事の進捗管理をするための機能が備わっており、現場監督向けのサービスとなっています。クラウド上でデータを管理できるため、工事現場でもスマホやタブレットで簡単に進捗状況の確認ができ、事務所に戻る手間なども軽減できます。
一方、Excelテンプレートを活用する方法もあります。すでにテンプレートがあるので、最低限の項目を入力していくだけで工程表が作成できます。なお、施工管理アプリはExcelテンプレートを互換性があるものもあり、Excelに蓄積されたデータをシステムに引き継ぐことも可能です。
機能性や便利さなどを考慮すると、より簡単に工程表を作成できるのは施工管理アプリといえるでしょう。高機能なシステムは有料であるケースが多いものの、業務の効率化、ミスの軽減につながってプラスの効果を得られるケースも多いので積極的に検討してみるのがおすすめです。
まとめ
現場監督は、工事の司令塔のような役割を担っており、業務内容は多岐に渡ります。なお、現場監督の施工管理は大きく4つの業務の大別でき、その一つである「工程管理」は全工程に影響を与えるポイントです。工程管理に必要となる工程表はベテランの現場監督でも作成するのに時間がかかるため、簡単に精度の高い工程表の作成がしたい場合は施工管理アプリの導入を検討しましょう。高機能な施工管理アプリは有料であるケースが多いものの、業務の効率化、ミスの軽減につながってプラスの効果を得られるケースも多い傾向にあります。